修論タイトル:「円錐状の光を発する光源を用いた三次元ポインティングデバイスの製作と評価 」 (2006年度 修士論文)

氏名:和田 将

概要:

現在の計算機環境において、ある専門の分野を除き、三次元ポインティングデバイスは特に必要に迫られる事は無かった。近年では、計算機の性能向上により、ロボットや三次元コンピュータグラフィックスはとても身近なものになった。そして市販されているパーソナルコンピュータを用いた三次元コンピュータグラフィックスなどの三次元コンテンツの創作は盛んにされている。そのような環境において、三次元位置入力装置を用いれば、作業効率は向上し、より的確に対象物を扱う事が出来る様になる。よって今後三次元位置入力装置の必要性はどんどん高くなることが予想される。 数多くのデバイスがこれまでに研究開発されてきた。それらは大変精度の高い物であった。しかし、それらが一般家庭などの計算機環境に普及する事はこれまでになかった。既存デバイスは高価であり場所を取る事が普及しない原因であると考える。そこで本研究では安価に製作できコンパクトな一般的な計算機環境で使用する三次元ポインティングデバイスを提案する。 本研究は、円錐状の光を発する光源を用いる。この光源を平面に向けたとき、光源の姿勢によって投影像の形状が変化する。この投影像と光源の位置姿勢は、一対一の関係であり光源の位置と姿勢は, 投影像の特徴量と位置から求めることが出来る. この投影像を市販されている安価なUSBカメラで取得し計算機に送られ光源の三次元位置と姿勢の値を算出する. ユーザーは光源をポインティングデバイスに見立て、手に持ち操作する。本研究はこの円錐の幾何学的特長に注目し投影像から光源の位置を算出する手法を提案する。そして実際に円錐状の光を出す光源を製作し、システムを構築した。またパソコン上にOpenGLを用いて三次元空間を構築しシステムが動作する所を確認した。そして本システムの使い易さなどの評価を行なった。本提案の問題点と、応用について述べる。

本文:

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[ 本システムの全体像とその仕組み]