修論タイトル:「携帯電話向けWebクリッピングシステムの設計と実装」 (2006年度 修士論文)

氏名:五十嵐 正浩 <masamasa@spa.is.uec.ac.jp>

概要:

 近年、携帯電話の普及や通信技術の発展により、携帯電話でのWebブラウジングが一般的に行われるようになってきた。さらに、ディスプレイの高精細化や通信速度の高速化により、PCでの閲覧を想定して作成されたWebページを携帯電話でも同じように閲覧することができるブラウザも登場してきている。しかし、携帯電話などの画面サイズの小さい端末では、そういったPCの大画面を想定して作成されたWebページの閲覧は困難である。

 また、PCや携帯電話の普及により、インターネットの環境は身近なものになっている。それに伴い、旅行や行楽に出かける際に、事前に目的地や関連情報をインターネットで調べる機会も増えてきている。しかし、調べた結果は紙に印刷して持っていくことが多く、情報量が多くなると、持ち運びや検索といった扱いが難しくなってしまう。インターネットで調べたWebページを印刷せずに、携帯電話のブラウザでその都度閲覧する方法も考えられるが、携帯電話の小さな画面に表示したWebページの中から目的のコンテンツを再度探すのは手間がかかってしまう。さらに、Webページがリッチなコンテンツを含む場合には、端末側に閲覧可能なコンテンツのサイズの制限があることがあり、閲覧できない可能性もある。

 これらの問題点を解決するために、本研究ではPCで閲覧しているWebページからユーザが必要とする情報だけを切り抜き、それを携帯電話で表示するシステムを構築した。提案方式では、切り抜きの際にWebページをHTMLタグによってブロック化し、それを選択することで切り抜く範囲を指定する。また、携帯電話で閲覧したWebページは端末に保存可能で、オフライン時での閲覧も可能になる。さらに、紙に印刷したものと違い、Webページとしての機能を有したまま切り抜いているので、リンクの参照なども行うことができる。

 これにより、ユーザは印刷することなく必要な情報の持ち運びが可能になり、煩雑なデータ管理から開放される。さらに、Webページの持つ機能も利用することができる。

【イメージ図】
 


本文:

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