next up previous contents index
: 索引 : 並列処理機能 : 述語   目次   索引

継続の拡張

逐次型TUTSchemeでは,継続は1引数の関数であったが,並列TUTSchemeでは, 継続はオプショナルな第2引数を受け取ることができる. この第2引数は継続または1引数の関数でなければならない. いま,継続$C_{1}$に第2引数として継続$C_{2}$が与えら れたとすると,$C_{1}$はその実行が終了した時に$C_{1}$の呼び出し元に戻ら ずに,$C_{1}$の返そうとした値を引数として$C_{2}$を呼び出す. 第2引数として1引数の関数$F_{1}$が与えられた場合は, $F_{1}$の実行が終了した後,$C_{1}$の呼び出し元に戻る. 第2引数が与えられなかった場合は逐次型TUTSchemeと同じ動作をする.

継続のこのような拡張は,コプロセス型の並列実行や,逐次型TUTScheme用プ ログラムと同じセマンティックスを持つ並列TUTScheme用プログラムの作成の ために使用される.詳しくは次の文献を参照されたい.

小宮常康,湯淺太一著「Futureベースの並列Schemeにおける継続の拡張」 情報処理学会論文誌,Vol. 35,No. 11,pp. 2382-2391(1994)



Tsuneyasu KOMIYA 平成14年2月22日