既存の分散型テスティング技術では,これらの要件を満たせない.その主な原因 は,WSDLによる制約を受けず,かつWebサービスの標準仕様に基づく, リクエスタからプロバイダの実行環境に直接リモートアクセスする手段が存在し ないからである.
この問題を,以下に示す手法を用いて解決する.
テストツール一式は,リクエスタサイドからプロバイダの制御および監視を実行 するために用いられる(詳細は後で述べる).
送信時および送信後のリクエスタ-プロバイダ間通信は,テスト用ゲートウェイ を通してWebサービスの標準プロトコルに基づいて行われる.すなわち,テスト 用ゲートウェイはWSDLとして公開し,通信プロトコルにはSOAPを使用する.
テスト用ゲートウェイは,リクエスタとテストツール一式の間で交わされるメッ セージングをSOAPエンコードおよびデコードする役割を担う.また,テストケー スの構築に有用なユーティリティサービスへの簡便なインタフェースも提供する.
展開およびセットアッププロセスを起動するプログラムは,あらかじめプロバイ ダの実行環境に組み込んで動作させておく.
サービスコードへのフックは,サービスの制御および状態取得を目的として実行 される.このとき,必要に応じてサービスコードを動的に変換する.
MITSUBAYASHI Shin 2007-03-14